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第3607回:瓦から板金への屋根張り替え工事その3(重さの計算)

瓦から板金への屋根張り替え工事についてです。

↓先回はこちらをご覧ください
第3606回:瓦から板金への屋根張り替え工事その2

屋根の板金張り替え工事は終わりましたが、世間では『瓦より板金の方が軽いですよ』という声がありますが、実際に瓦屋根から板金屋根にリフォームするとどれ位、重さが違うのかについて紹介したいと思います。

今回の屋根の工事面積は6m(桁行)×4.65(梁間)=27.9㎡×2面=55.8㎡です。

↓こちらが瓦です

瓦は産業廃棄物として、処分します。
処分場では、重さに対して、産業廃棄物処分費が決まっています。

それでは実績の紹介です。

↓こちらが瓦の重量です

ダンプで2回運搬しており、960kgと2460kgで、合わせて3420kg(3.4トン)です。
結構、重いですね。

↓そして屋根の木下地があります

赤矢印は瓦桟、緑矢印は段ボールのような防水シートです。

分別処分ですので、木くずの重量も必要になります。

↓木くず(瓦桟と防水シート)はこちら 

100kg(0.1トン)でした。

そうすると瓦屋根の場合の屋根の重さは
瓦の重さ:3420kg(3.4トン)
木の重さ: 100kg(0.1トン)
合計  :3520kg(3.5トン)
になります。

構造計算をする場合は屋根の面積は㎡単価で60kg程度で考えています。
55.8㎡×60kg=3348kgなので、だいたい同じくらいですね。
※昔の瓦で重い、もしくはモルタルでしっかり固定していることで重いのかもしれません。

そして、板金屋根の重さになります。

↓初めに構造用合板です

針葉樹の構造用合板で厚みは12mmあります。
一般的な重さは12kgと言われています。
今回は35枚使用しました。
※実際は下地に合わせて丸ノコでカットしますが、使用した枚数で計算します

構造用合板:35枚×12kg=420kgになります。

続きましては緩衝材のシージングボードです
     
今回はダイケンのシージングボードを使用してますので、メーカーのカタログに重量が載っています。
4枚梱包で25kgあるそうです。
すると、1枚は6.25kgになります。
※今回は6.3kgとして計算します。

シージングボード:35枚×6.3kg=220.5kgになります。

↓つづいて、防水シートです

田島ルーフィングのPカラーEX+(プラス)シリーズです。
こちらは㎡あたりで1kgになります。
公式サイトより↓
田島ルーフィング

防水シート:55.8㎡×1kg=55.8kgになります。

↓最後はガルバリウム鋼板です
ガルバリウム鋼板は厚みは0.35mmあります。
そして、比重は8.05になります。
ガルバリム鋼板の屋根は重ね幅が織り込んでいます。

↓こちらの黄色い線の間が重ね部分です

なので、表面部分より、面積は多くなります。
この重ね部分を大目に見て、1.5とします。

ガルバリウム鋼板の重さの計算式です。
ガルバリウム鋼板:8.05(比重)×0.35mm(厚み)×55.8(表面積)×1.5(重ね幅)=235.8kg

ガルバリウム鋼板屋根の総重量は
420kg(構造用合板)+220.5kg(シージングボード)+55.8kg(防水シート)+235.8kg(ガルバリウム鋼板)=932.1kgになります。

比較すると
瓦屋根       :3520kg
ガルバリウム鋼板屋根: 933kg(小数点切り上げ)
ガルバリム鋼板屋根の方が、2587kg(2.6トン)軽くなりました。

ガルバリウム鋼板屋根の方が瓦屋根の重さに比べ1/4ということになります。
屋根の上でこれだけ重さが違うと、地震の時の揺れも違います。

屋根の軽量化の実際の数値のご紹介でした。

※これはガルバリウム鋼板屋根の方が良いということではありません。建築基準法では屋根の種類(重い屋根、軽い屋根)で躯体の筋交いなどの耐力壁の量が決まります。
瓦を載せる場合は瓦の重さに耐えれる耐力壁を配置しないといけません。
なので、瓦が載っている家は瓦の重さに耐えれる建物に計算されているので、ダメという訳ではありません。

つづく。

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