最近、更新が滞っていてすみません、お久しぶりのブログです。
※元気にいろいろな工事を進めております。
今日はリフォームの現場から、温度と色の関係のデータが取れましたので、ご紹介します。
屋根工事で、屋根に上がる機会があり、いろいろ調査していました。
9月後半ですが、作業していたら、やはり高さもあるせいか、暑いなぁと思いながら作業をしていました。
一通り作業が終わって、ふと気になることがありました。
↓こちらの屋根です
増築されており、既存と増築部分で屋根の色が違っていました。
磁石がつくので、どちらも板金の屋根でしたが、既存部分は色が落ちて、シルバーっぽく変色していたんですね。
↓横から見るとこんな感じです
既存部分は色が落ちてシルバーに
増築部分はまだ新しくブラックでした。
↓測定日の天気は晴天です
9月後半の晴れの日で11時くらいです。
雲もなく、日射が出ていました。
サーモカメラのFLIR(フリアー )とサーモガンを持っていたので、測ってみました。
↓屋根の継ぎ目のアップ写真です
それでは測定です。
↓サーモガンで測った増築部分(ブラック)です
屋根の表面温度は49度でした。
↓色が落ちた既存部分(シルバー)です
なんとこちらは22度です。
表面温度が半分以下でした、こんなに違うんですね!
FLIRもあるので、今度はFLIRで測定します。
↓測定箇所です
それではFLIRの結果です。
↓増築部分(ブラック)です
45.5度でした。
↓色が落ちた既存部分(シルバー)です
こちらは22度です。
やはり、表面温度が全然違います。
↓アップにした、増築部分(ブラック)です
こちらは46.5度です。
↓アップにした、既存部分(シルバー)です
こちらは18.1度でした。
機器及び、測定位置の差はあったとしても、
ブラックの表面温度は45度前後
シルバーの表面温度は20度前後
と温度差は2倍ありました。
↓こちらはガルバリウム鋼板の色見本(2023年度)です
屋根や外壁の色を決めるサンプルになります。
今回のブラックとシルバーの類似色を見てみます。
↓色見本には色名と一緒に『日射反射率』が記載されています
ブラックは41%
↓そして、シルバーはこちら
シルバーは56%です。
日射反射率とは、太陽光に含まれる近赤外領域の光をどれだけ反射する割合を示す値です。
ブラック:41%(屋根の表面温度:45度)
シルバー:56%(屋根の表面温度:20度)
シルバー(56%)の反射率はブラック(41%)の1.36倍反射しますが、表面温度で見ると2倍近い温度差が生まれています。
屋根の表面温度が高いと、そのまま屋根から吸収された熱が小屋裏から室内を温めてしまいます。
屋根の色を注意するだけでこれだけの効果が出るのは貴重な情報でした。
せっかくの新築、リノベーション、リフォームで、理想の色を採用したいということもありますが、
室内環境の改善のためにも、明るいホワイト系を選んでみてはいかがでしょうか。
ちなみに、弊社モデルハウス1号も屋根及び破風板の板金はホワイト系です。
↓当時のブログです
第2599回:『太陽に素直な家』白い屋根を選んだ理由
つづく。
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