今日は新築工事の現場からです。
第2556回:家づくりのコンセプト4~窓配置計画編(西面は窓をつけない)~
なかなかブログの更新が滞っていて、すみません。
今回の家づくりでやってみたかったことの一つに気密性の向上です。
家づくりで家を快適にするためにするためには3つのポイントがあると思っています。
・耐震性能
・断熱性能
・気密性能
気密性能は家の隙間をどれだけ小さくできるかです。
気密性能が低いと家の隙間から熱が逃げて寒い家になります。
この気密性能をあげる方法として、今回は引き違い窓を使わないことにしました。
↓こちらが引き違い窓ですね。
引き違い窓にはメリットもたくさんあります。
大きく開口部を取るにはとても効率的ですし、採光を入れたり、景色を見たりできます。
しかし、気密性の部分ではデメリットもあります。
↓こちらの赤矢印の部分は『召合わせ(めしあわせ)』と言います。
戸の左右の部分が重なる部分のことです。
引き戸はレールが2本以上あり、、召合わせの部分で隙間があります。
メーカーもパッキン等をつけていますが、やはり隙間ができます。
↓そしてもう1つが戸車部分です。
戸はレールの上を走るので戸車が必要になります。
なので、戸車分隙間が生じています。
冬場に窓回りに居て、冷気を感じるのはこの『召合わせ』と『戸車』の部分からの冷気が原因です。
今回はその冷気が入りやすい『引き違い戸を使わないこと』を選びました。
今回、自邸を建てるに当たって、普段の家づくりでは提案しきれなかったことを挑戦してみたいと思いました。
耐震性能や直下率を上げることで理想の間取りから少し遠ざかる
太陽の日射に合わせることで敷地に無駄ができる(コンクリート面積が増えたり、アプローチが取りにくい)
西面に窓を設けないことで各部屋の2面採光ができない(一部屋に2面窓がある方が通風には良いとされています)
引き違いを設けないことで窓が小さくなる
お施主様に一部提案したこともありますが、やはりお施主様の理想の間取りを優先しようと思い、提案できないことがありました。
なので、これから家づくりをする人に『こんな家づくりもありますよ』っと提案できること家にしてみたかったのです。
小さな工務店なのでモデルハウスを持つことができないので、自邸を使った最初で最後のモデルハウスづくりのつもりでアイデアを盛り込んでみました。
(見学会のページにほかにも実践していることを記載してありますので、時間がある方は読んでみてください)
もちろん、後で後悔することもあるかもしれませんが、今はわくわくしています。
今回は合計3回の見学会(構造見学会、省エネ見学会、完成見学会)を計画しています。
次回以降からは『太陽に素直な家』としてブログを書いていきたいともいます。
コンセプトの説明は今回で最後です。
興味のある方はぜひ、見学会にお越しください。
つづく。
第一建築業